1824年にロンドンで発足した世界最初の動物福祉団体で、イギリスで一番規模の大きい団体です。動物虐待の状況を調査して指導・保護する機関で、ペットだけではなく、あらゆる生き物の福祉に関わっています。イングランドとウェールズをカバーしていて、スコットランドには同様の独立した組織(Scottish SPCA)があります。RSPCAには162の支部、17の保護センターなどがあります。

2015年の年間報告によると、1年間で1,118,495件の電話(虐待の通報、救助やアドバイスを求めるものなど)がコールセンターにかかり、118,994匹の動物が救助・保護され、143,004件の虐待の通報を調査し、1,781件には有罪判決が下りました。47,651匹に新しい飼い主を見つけ、51,337匹にマイクロチップ装着、68,298匹に避妊・去勢手術、153,605匹の治療を行いました。国際的にも活動し、特に経済的に貧しい国の動物福祉活動に力を入れています。

2015年の収益は174億円(1億2440万ポンド)を超え、そのほとんどが寄付金と遺贈金で成り立っています。

​RSPCA英語公式サイトは、こちら→https://www.rspca.org.uk/home

​子どもにはどんな教え方をしているのでしょうか?

どの団体も動画や授業で使える教材を沢山作っていて、動物の教育は学校にも広く浸透しています。オンラインのクイズやゲームなどもあり(イングランドとウェールズでしかアクセスできないページもあります)、動物愛護の教育が充実していることがわかります。

教材とは別に、18歳以下を対象にしたYoung RSPCAという部門もあり、こちらでも未成年でもできる寄付の募り方や楽しいイラストつきの動物のブログなど、豊富な情報がアップされています。

こちらは3分40秒の、子どもの教育用の動画「ペットを飼うとは」です。

【内容】

 

住んでいるところは、ペットを飼っても大丈夫ですか?

大きな道路の近くに住んでいる場合、猫には安全ではありません。

十分なスペースがあることも大事です。動物は広い場所を必要とします。

犬は沢山の運動が必要です。どんなお天気でも毎日、散歩に連れていかなければなりません。

●もしもペットを飼うのなら、一生ずっと責任をもって世話をしなければなりません。

動物は新鮮な水とエサが毎日必要です。

動物によってエサの種類も違い、ペットに合ったものを買わなければなりません。

また、ペットにはお金がかかります。動物病院に病気になったら連れていかなければならないし、多くの動物は健康でいるための予防注射が必要です。

もし犬や猫を飼っているなら、子犬や子猫が生まれないように避妊手術をする必要もあります。

ほとんどの人は、ずっと一人で過ごすのは、寂しくなったり退屈になったりするのでイヤですよね。動物も同じです。

動物によっては、人間さえいればいいものもいますが、ウサギなどは一匹ではなく何匹か一緒に飼わなければダメです。

動物の種類によっては、世話をするのが難しく、想像した以上にずっと大きくなります。

トカゲやイグアナは飼い方がとても難しいです。

動物は一生、毎日世話をしなければいけません:エサをやる、毛をとかす、小屋などを掃除する、運動させる、トイレの始末をする。

 

「ペットの世話をするのは、とてもやりがいがあることですが、あなたにあった動物を選ばなければなりません。よく考えてみましょう。その動物には何が必要か、知っていますか?ちゃんと世話ができますか?十分なスペースがありますか?世話をする時間がありますか?ちゃんとお金が払えますか?ペットが死ぬまで一生、面倒をみられますか?」

どんな活動をしているのでしょう?

RSPCAには約一年間の訓練を受けた検査官が400名ほどいます。以下の動画ではRSPCAの仕事を、検査官のサイモン・エヴァンスさんの一日を追って、子どもの教育用動画として分かりやすく説明しています。4分11秒なので、是非ご覧ください。

【あらすじ】

 

サイモンさんの一日は、携帯に入っているメッセージから始まります。この朝はすでに3件の呼び出しがありました。

RSPCAでは、通報が入ると検査官が現場へ行き、動物の自由5項目のチェックリストに従って、指導するか保護するかの判断を下します。5つのチェック項目とは・・・

1.動物がお腹をすかせていたり、喉がかわいていてはいけない

2.不快な環境にいたり、暑すぎたり寒すぎたりしてはいけない

3.怪我をしていたり、病気の場合は獣医さんに連れて行かなければいけない

4.動いたり遊んだりするのに十分なスペースがなければいけない

5.動物が怖がっていたり、不幸せな状態ではいけない

 

午後には、タイソンという名前の犬が「きちんと世話をされていないのでは」という近所からの通報が入りました。飼い主を訪ねて話し合ったところ、「ベストは尽くしたけれど、アパートで飼うには大きくなりすぎて吠えてうるさい」ので、RSPCAのシェルターに連れていく様子が描かれます。

 

サイモンさんの保護用の車には今までに、アナグマ、キツネ、カワウソ、ハヤブサやコンドルなどの猛禽類、鹿、沢山の羊、ヤギ、犬、猫、そして一度はワニも乗せたそうです。

 

シェルターに到着した犬のタイソンは、健康診断・予防接種など適切な処置を受けてから、新しい飼い主が現れるのを待ちます。

 

スタッフが通報を受けて訪ね、飼い主に上記5項目をクリアできるように指導した場合は、後日きちんと守られているかどうか再訪します。改善が見られない場合や虐待がある場合は、動物は保護され、飼い主は裁判所に呼び出され、罰金(ときには拘留・収監)などの処罰を受けます。その場合は、一定期間もしくは生涯にわたり、この飼い主は動物を飼うことを禁止されます。

 

イングランドとウェールズ全域に組織があるRSPCAのコールセンターには、25秒に一度の頻度で電話が入るそうです(全てが虐待の通報ではなく、アドバイスや救助を求めるものもあります)。

どんな歴史をたどってきたのでしょう?

次の3分弱の動画にはRSPCAの歴史がイラストで短く分かりやすく描かれています。

1824年 動物好きな人たち(22名)がロンドン・ヴィクトリアのカフェに集まって設立このときの名前はSPCA(動物虐待防止協会)。

1835年 当時流行していた、熊や雄牛を鎖でつないで犬と戦わせる遊興(bear-bating, bull-bating )の禁止。(ちなみに、ブルドッグはこの見世物のために作られた犬種です)。

1840年 ヴィクトリア女王の許可により、名前の最初にRoyal(王立)の頭文字RがついてRSPCAとなる。

1866年 アメリカも影響を受けて同様の施設を設立。

1872年 オーストラリアも影響を受けて同様の施設を設立。

1882年 ニュージーランド影響を受けて同様の施設を設立。

1911年 ほぼ全ての動物を対象とした動物虐待防止法成立。

1914年 第一次世界大戦中に病気になったり負傷した馬のための基金設立。13の動物病院を建設、180の馬車形式の動物用の救急車と、26の自動車による動物用の救急車を用意。

1952年 初の女性検査官が2名誕生(しかし、女性検査官が正式に採用されるのは1970年代になってから)

2005年 狩猟犬によるキツネ狩り、鹿狩り、ウサギ狩り(いずれもイギリス貴族の余興として流行)の禁止。

2006年 罰則をともなった動物愛護法成立

200年近くにわたり、RSPCAは動物保護の活動を行ってきています。

​クリスマスのメッセージ

誰もが知っている楽しいメロディーの替え歌と親しみやすいアニメーションで、動物虐待ストップを訴える動画です。2014年はクリスマスイヴから元旦までのたった9日間で、11977件の電話を受けたそうです。

​© 2017 Friends With Paws       All rights reserved.